ガラスづくりを体験してみませんか
日本全国各地には、伝統工芸としてガラス製品を作る名産地が数多く存在しています。
最も有名なのが東京都の「江戸切子」で、国指定伝統工芸品としての指定も受けています。
さらに同じく東京の「江戸風鈴」や、山口県の「萩ガラス」、鹿児島県の「薩摩切子」、沖縄県の「琉球ガラス」などそれぞれの地域によって微妙に異なる製法によりガラス製品が作られています。
ガラス製品はもともと職人による手作りで製作をされてきたわけですが、その過程はかなり独特の風景をしています。
一度は見たことがあると思いますが、ガラス容器を作るときにはかまどに材料を入れて高温に熱した後、長いストロー状の器具を使って空気を吹き込んで成形していきます。
この時にどのように力を入れて、熱があるうちに形にしていくかということは熟練の職人でもなかなか簡単にできることではありません。
ですがあのとくとくの成形方法は見ていてとても興味が引かれるものであるので、一度はやってみたいと思っている方もいるのではないかと思います。
そこでぜひ趣味として一度挑戦してみてもらいたいのが吹きガラス体験です。
上記で紹介したようなガラス製品の名産地はもとより、全国にはかなりたくさんのガラス工房がありますので、そちらの中には吹きガラス体験を積極的に受け入れてくれたりします。
ほとんどの施設は要予約となっていることと思いますので、観光として訪れたときに行うのもいいですし、身近な趣味として経験してみるのもおすすめです。
初めてでも意外にキレイにできることも
体験型工芸では、ガラスの他にも陶芸や切絵などを体験できたりします。
しかしその中でもとりわけガラス工芸は特殊な器具を必要としますので、出来る場所はかなり限られてきます。
また普通に暮らしていたらまず絶対に触れることのないような器具を使用することになりますので、初めて行う場合にはプロのインストラクターさんについてもらい、安全に配慮しながら一から製作をしていくことになります。
吹きガラスを行う時にはまず1300℃にも達する高温のガラスを吹き竿の先端に巻きつけてそこからゆっくりと空気を入れていきます。
風船をふくらませる要領でゆっくりと力を入れていくことにより、自然に丸みのある形状に仕上がっていきます。
初めての場合「息を吹き込みすぎて割れたらどうしよう」といった心配をしたくなりますが、実際には割れるほど強く息を吹き込むということはまず滅多にありません。
指導をされたとおりにゆっくりとやっていけば、初めてでもかなりキレイなものに仕上げることができます。
大人だけでなく子供向けの教室もあるようですので、夏休みの自由研究としてもよい題材になるのではないかと思います。